台東区の実情:妊婦健診の地域格差が「朝ズバ!」でネタになっていましたね Part.3
妊婦健診の地域格差について3回目の投稿となります。
今回は、実際に利用させて貰っている立場から、台東区の妊婦健診の状況について調べてみます。
■台東区の妊婦健診について
まずは台東区の今年度の妊婦健診の状況について。
実際に区役所から貰った物は、以前このブログで紹介した通り。
「妊婦健康診査受診票とやらもあるようです | 上野・台東区の出産・子育て生活事情・・・」
http://taitouku-kids.drmg.net/archives/taitouku_boshitetyo_ninpukenkoushinsa.html
この時に貰った妊婦健康診査受診票の枚数は14枚。
台東区は、景気対策で謳われている14回を満たしているようです
前回から不明だった金額は?と再度台東区のホームページを確認してみたのですが、金額は記載されていませんね。
「台東区ホームページ 妊婦健康診査」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064566/005888.html
気になったので病院で聞いてみた所、初回が8,500円、2回目からは5,000円との事。
おそらく「里帰り出産等妊婦健康診査費助成」の助成限度額と同じ金額なのでしょう。
3 助成限度額(平成21年度中に受診した場合)
・妊婦健康診査受診票1回目(水色)…8,500円(助産所は対象外)
・妊婦健康診査受診票2014回目(黄色)…5,000円
・妊婦超音波検査受診票(白色)…5,300円(助産所は対象外)
とすると、14回の助成で受けられる限度額合計は次の通り。
8,500円+(5,000円×13回)=73,500円
この限度額合計を、都道府県別の妊婦健診の公費負担額の平均に照らし合わせてみると・・・
「妊婦健診の地域格差が「朝ズバ!」でネタになっていましたね Part.1 | 上野・台東区の出産・子育て生活事情・・・」
http://taitouku-kids.drmg.net/archives/ninpu_kenshin_tiikikakusa_1.html
都道府県別の妊婦健診の公費負担額(4/1 時点の平均)
順位 | 都道府県 | 公費負担額 |
41 | 岩手県 | 7万3,996円 |
42 | 栃木県 | 7万3,000円 |
43 | 大分県 | 7万2,440円※ |
44 | 香川県 | 7万500円 |
45 | 神奈川県 | 6万1,295円 |
46 | 愛媛県 | 6万635円 |
47 | 大阪府 | 3万9,813円 |
42位だったのですね・・・しかも限度額合計なので実際はもっと順位が低いハズ・・・orz
妊婦超音波検査受診票(白色)も妊婦健診の一つと考え5,300円を足した場合でも36位・・・。
8,500円+(5,000円×13回)+5,300円=78,800円
順位 | 都道府県 | 公費負担額 |
31 | 山梨県 | 8万4,214円 |
32 | 三重県 | 8万1,916円 |
33 | 宮崎県 | 8万808円 |
34 | 奈良県 | 8万141円 |
35 | 東京都 | 7万9,740円 |
36 | 福島県 | 7万8,793円 |
37 | 岐阜県 | 7万8,707円 |
38 | 埼玉県 | 7万7,725円 |
39 | 兵庫県 | 7万6,932円 |
40 | 山形県 | 7万5,000円 |
台東区は妊婦健診に力を入れている印象があったのですが全国平均から見ると、それ程でもなかったのですね。。
■去年の台東区の妊婦健診について
2009年3月31日までの妊婦健診の情報は、次のページに記載されています。
「台東区ホームページ 妊婦健康診査費助成」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064566/045121.html
《助成の内容》
○ 妊婦健診受診1回あたり6,000円×助成対象回数
○1回の妊娠につき12回まで
○受診回数は、母子健康手帳の「妊娠中の経過」ページ
で確認します。
○助成対象回数は、受診回数から受診票2回分 (使用
の有無にかかわらず)を差し引いた回数になります。
○里帰り出産で後期受診票を使用されない方は、里帰り
妊婦健診費助成制度をご利用下さい。
例:妊婦健診受診回数14回の場合
(母子健康手帳の記録確認)
助成対象回数 14-2=12回
6,000円×12回=72,000円
出産後に一括申請し、72,000円が助成されます。
今年度の14回の助成の限度額合計の73,500円と比較すると1,500円しか変わっていません。
(しかも去年の助成は限度額ではなく、一回あたり6,000円が支給されている様にも読み取れます・・・)
助成の限度額は、大きく変更せず12回から14回に増やし一回の助成限度額を6,000円から5,000円に減額したって所ですかね。
細かくは、初回の健診のみ8,500円にアップしていますが、微々たるものですね。
これらの助成額の変化から考えると、台東区も問題となっている自治体と同じく景気対策の効果が薄かったという事なのかもしれません。
■妊婦健診にかかった金額
実際の病院での支払い時は、妊婦健康診査受診票を渡すだけなので助成額がいくらだったか分からないのですよね。
これまで助成を受けた妊婦健診は3回で、実際の助成額は病院で聞くことで分かりました。
妊婦健診にかかった金額
支払額 | 助成額 | 合計額 | |
一回目 | 18,000円 | 8,500円 | 26,500円 |
二回目 | 4,840円 | 5,000円 | 9,840円 |
三回目 | 3,000円 | 5,000円 | 8,000円 |
支払額が、実際に病院に支払った金額。
助成額が、病院から聞いた助成額の金額。
こうやって実際にかかるハズだった合計額を出して見ると、ありがたみが感じられます。
しかし景気対策として1580億円投入し、実際いくら助成されたか分からないのでは、ありがたみが薄いですね。
しかも毎回差額を払うので無料じゃなかった感しか残らない・・・こんな人も多いのでは無いでしょうか?
ん~ せっかくの景気対策なのですから、無料化などと過度な期待をもってしまう表現は使用せず、実際の助成額が伝わる簡単な仕組みを考え仕込んでおくだけでも効果が大きく変わりそうな気がしますが、なんだか勿体ないですね~。
全国一律無料化:妊婦健診の地域格差が「朝ズバ!」でネタになっていましたね Part.2
先週の都議選の応援演説「(生活対策ということで、)間違いなく妊婦健診14回無料にします!!」
・・・という事で、前回に続き「朝ズバ!」で取り上げられていた妊婦健診の「全国一律無料化」について調べてみます。
ツꀀ
「朝ズバ!」の中ででは、政府官邸と自民党のホームページで、妊婦健診14回無料化「すでに実施中」と大々的に宣伝しているにも関わらず実態が伴っていないという点が指摘されていました。
「景気対策3段ロケット」
http://www.kantei.go.jp/jp/keizai/keizaitaisaku090327.pdf
ツꀀ
「経済危機対策―さらに景気対策!大胆に、速やかに」
http://www.jimin.jp/jimin/kouyaku/pamphlet/pdf/2009_keiki03.pdf
ツꀀ
これらを初めて見た場合は、確かに14回まで無料で妊婦健診を受ける事ができるかと勘違いしてしまいそうですし、妊婦健診を利用しない大多数の人々は信じているでしょう。
今回は、自治体間での格差が問題として取り上げられていますが、他の注意点としては妊娠が確定していない最初から数回の健診は対象外である事や、一回の健診の上限額が決めらており選択した病院によっては無料には程遠い事、里帰り出産等で住んでいる地域と異なる病院にかかる場合は助成が受けられないか手続きが異なる場合がある等が思い当たります。
無料化という言葉には期待せず、補助程度に考えておきましょう。
ツꀀ
なぜ地域格差が出てきたのかは、次の仕組みが分かりやすいかと感じています。
14回のうち、9回分1580億円が拡充される部分なのですが2年間の時限措置・・・
さらに「地方交付税」の使途は自由であり財政難の自治体が多い事を考えると、自治体毎の優先順位に従い公費が使われ、妊婦健診が後回しにされるのは、自然な流れと考えられます。
↓の橋下知事の発言の通り、地方交付税以外の方法で財源を割り当てた方が、地域格差が少なかったでしょうね・・・
ツꀀ
■妊婦健診に関する発言
橋下知事(今年4月)
「「地方交付税」なんていうブラックボックスな方法で地方に対して「やれやれ」と言っても、それは無理ですわ」
「まずは国からきちんと財源「交付税」なんて訳の分からないブラックボックスで地方をコントロールするのではなく、ちゃんと財源を与えてくれれば、それは地方もちゃんとやりますよ」
ツꀀ
外添厚労相(今年5月 参院・予算委)
「地方の財政はみんな苦しいですよ、でも大阪つまり自分の住んでいる地域の子供たちを健やかに育てるというのは、その地方の責任じゃありませんか」
「どこも地方財政苦しいんですよ。そこで14回やる。しかもプラスしてやる所があって方一方では14回どころか5回だって今まだやらないというのは、こういう不均衡があってはいけないし、それをもって地方自治というのならば、やはり首長さんたちにしっかりしてもらわないと」
「何もかも国に何かあったら頼ればいいというのでは地方自治は育たないと思う」
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麻生首相(先週 都議選の応援演説)
「(生活対策ということで、)間違いなく妊婦健診14回無料にします!!」
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ん~ バラバラですね・・・
ツꀀ
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次回は、台東区の状況を調べて見たいと思います。
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つづく
妊婦健診の地域格差が「朝ズバ!」でネタになっていましたね Part.1
昨日(7/2)の「朝ズバ!」の「ほっとけない!」コーナーで妊婦健診がネタになっていました。
(「朝ズバ!」は、みのもんた が司会をしている朝のニュース番組。)
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実際に妊婦健診を利用させて貰っている身としては、この地域格差はかなり気になる所です。
「妊婦健康診査受診票とやらもあるようです | 上野・台東区の出産・子育て生活事情・・・」
http://taitouku-kids.drmg.net/archives/taitouku_boshitetyo_ninpukenkoushinsa.html
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今回はなにが「ほっとけない!」のかというと、政府が"妊婦健診の14回無料化"を宣言したにも関わらず自治体間で格差が生じている点との事。
回数で比較すると5回~20回(無制限)、金額にすると、12,500円~15万円(無制限)もの差があるそうです。
それらのデータは、次の様に紹介されていました。
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■2009年4月時点での妊婦健診の地域格差状況(参考:朝ズバ!)
妊婦健診の回数の地域格差
市区町村 | 回数 |
茨城県大子町 | 無制限 |
青森県西目屋村 | 20回 |
大阪府大阪市 | 14回 |
大阪府泉佐野市 | 10回 |
大阪府守口市 | 5回 |
※全国平均回数は、5.5回(2008年4月)→13.96回(2009年4月)に増加。
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妊婦健診の助成額の地域格差
市区町村 | 助成額 |
茨城県大子町 | 無制限 |
北海道初山別村 | 15万 |
大阪府守口市 | 1万2500円 |
※厚労省の試算によると、14回の健診にかかる費用は、妊婦1人あたり約11万3000円
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都道府県別の妊婦健診の公費負担額(4/1 時点の平均)
順位 | 都道府県 | 公費負担額 |
1 | 山口県 | 11万1,127円 |
2 | 徳島県 | 10万8,130円 |
3 | 青森県 | 10万286円 |
4 | 宮城県 | 9万9,986円 |
5 | 島根県 | 9万9,9906円 |
6 | 新潟県 | 9万8056円※ |
7 | 長崎県 | 9万8,000円 |
8 | 茨城県 | 9万5,397円 |
9 | 沖縄県 | 9万4,710円 |
10 | 鹿児島県 | 9万4,300円 |
11 | 滋賀県 | 9万4,125円 |
12 | 高知県 | 9万4000円 |
13 | 岡山県 | 9万3940円 |
14 | 熊本県 | 9万3,600円 |
15 | 福井県 | 9万3,200円 |
16 | 佐賀県 | 9万2.500円 |
17 | 和歌山県 | 9万1,757円 |
18 | 愛知県 | 9万1,216円 |
19 | 石川県 | 9万270円 |
20 | 静岡県 | 8万9,892円 |
21 | 福岡県 | 8万9,833円 |
22 | 千葉県 | 8万9,545円 |
23 | 長野県 | 8万8,095円※ |
24 | 秋田県 | 8万8,000円 |
25 | 北海道 | 8万7,712円 |
26 | 広島県 | 8万7,593円 |
27 | 京都府 | 8万6,840円 |
28 | 群馬県 | 8万5,640円 |
29 | 富山県 | 8万5,360円 |
30 | 鳥取県 | 8万4,780円 |
31 | 山梨県 | 8万4,214円 |
32 | 三重県 | 8万1,916円 |
33 | 宮崎県 | 8万808円 |
34 | 奈良県 | 8万141円 |
35 | 東京都 | 7万9,740円 |
36 | 福島県 | 7万8,793円 |
37 | 岐阜県 | 7万8,707円 |
38 | 埼玉県 | 7万7,725円 |
39 | 兵庫県 | 7万6,932円 |
40 | 山形県 | 7万5,000円 |
41 | 岩手県 | 7万3,996円 |
42 | 栃木県 | 7万3,000円 |
43 | 大分県 | 7万2,440円※ |
44 | 香川県 | 7万500円 |
45 | 神奈川県 | 6万1,295円 |
46 | 愛媛県 | 6万635円 |
47 | 大阪府 | 3万9,813円 |
※負担額を明示していない市町村を除いて計算。
ツꀀ
こうやって比較してみると、ある程度の格差はあるものの、大阪が極端に低いのが目立ちますね。
私が実際に利用している、台東区の妊婦健診の状況は・・・以前から力を入れていると感じていたので悪くないと考えていたのですが、そうでも無いようです・・・ちょっと長くなりそうなので次回にします。
ツꀀ
つづく
その他、母子手帳と一緒に貰ったもの・・・
ウサギのキャラクターといえば、うちに居るのはLOVEです・・・
・・・母子手帳等は、↓この袋に入れて貰ってきたようです。
中身を広げるとこんな感じ。
前回、紹介しなかった小物を紹介します。
マタニティーキーホルダー
このキーホルダーを見かけたら、ちょっと気にかけて貰えると助かります。(うちの妻も付けていますので・・)
たいとうすくすく手形
↑表面 ↓裏面
この「たいとうすくすく手形」を提示する事で台東区内の協賛店舗で子育て応援サービスを受けられるようです。
↓詳しくは台東区のホームページでこちら。
「台東区ホームページ たいとうすくすく手形」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064567/067932.html
「台東区ホームページ 「たいとうすくすく手形」協賛店舗一覧(業種別)」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064575/062756.html
「台東区ホームページ 「たいとうすくすく手形」協賛店舗一覧(町名別)」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064575/062758.html
その他、台東区のイラストマップや各種ガイド・ハンドブック等、これから参考になりそうな資料が多く入っており、これから役立ちそうです。
妊婦健康診査受診票とやらもあるようです
前回紹介した「母と子の保険バック」の中には、妊娠健康診査受診票とやらが入っています。
妊娠健康診査受診票
これは妊婦の健康診査費用の助成に関わる書類で、詳しい助成の内容は次の台東区のサイトに記載されています。
「台東区ホームページ 妊婦健康診査」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064567/005888.html
妊娠しているかどうかの検査には使えない点や里帰り出産等は助成内容が変わる点に注意が必要です。
後は、どうやら今年から制度が変わったようで実際に助成されるタイミング・費用上限が分かっていないのですが・・・病院側が把握しているのでしょう。
↓去年は6,000円×助成対象回数(12回まで)最大72,000円が出産後に助成されていたようです・・・
「台東区ホームページ 妊婦健康診査費助成」
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/064567/045121.html
今年は14回と回数が増えていますが用紙をみると出産後にまとめて助成では無い様に思えます・・・まだ使用した事がないので実態は分かりませんが、この辺も分かり次第このブログに記載したいと思います。
妊婦超音波検査のごあんない
他にも「妊婦超音波検査のごあんない」とやらも貰っており、超音波検査を1回受けられるようです。
先天性代謝異常等検査のお知らせ
こちらは台東区ではなく東京都の助成となります。
「先天性代謝異常等検査について 東京都福祉保健局」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/shussan/taisyaijou/
妊婦の検査ではなく、生まれてきた赤ちゃんの検査で使用はまだまだ先となるようです。
「母と子の保険バック」には、他に「出生通知書」や様々なガイドや参考資料が入っており、なにも知らない身としては、赤ちゃんの衣類をどれだけ用意すればよいとか、台東区が行っている子育て支援制度等、一読する必要のある資料が多く入っていました。
まだ流し読んだだけですが、これらで役に立ちそうな情報も紹介していきたいと思います。